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コラム・筆は一本也
「護送船団方式」
かつて流行語にもなった「金融ビッグバン」。1996年〜2001年にかけて日本で行われた大規模な金融制度改革のことだが、国と銀行などの金融機関が持たれ合う護送船団方式がやり玉に上がった。落伍する船がないよう行
「春は苦みを盛れ」
勝手気ままに舞い降り来る淡雪は、意地悪そうに春を遠ざけている。ウグイスでなくとも、近づく春の足音には歓声も滞りがちになる。弥生三月が幕開けし、虫がうごめく啓蟄(けいちつ)も過ぎ、ようやく春本番かと思え
「いい加減な言葉」
「汚染水の影響は完全にブロックされている」「世界で最も厳しい安全基準がある」「日本にやってくるアスリートに責任を持つ」。これらは2年前、安倍首相がオリンピック委員会総会で世界に発したメッセージだが、今
「カエル文字の思い」
福島の地方紙に「色紙で踊るカエル文字」の記事を見つけ、思わず懐かしくなった。珍しいカエル文字で創作活動に励んでいるのは、元福島県庁職員で三春町在住の渡辺弥七さんだ。八十路入りしても優しい表情は昔と少し
「解の得られない問答」
解の得られない議論では具体的な解決策など到底あり得ない。解決策を見いだせずに場当たりの問答を繰り返しているのが、東京電力福島第一原発で起きた一連の爆発事故の収束問題だろう。原発事故の影響は福島県だけで
「政治とカネ」
古くて新しい政治とカネの問題。国会は相も変わらず貴重な審議時間を浪費しているようである。目白押しのごとく出てくる政治献金、寄付行為だが、ついに安倍晋三首相が支部長を務める支部にも補助金交付先からの寄付
「金糸銀糸の吊るし雛」
ひな祭りは「ひいな遊び」から転化したものらしい。人形辞典「ひな祭りの歴史」によると、起源は今から約1000年前の平安中期にまでさかのぼるという。その頃の人々は、3月の初めの巳の日に、上巳(じょうし、じょう
「なぜに思考停止」
ひょっとしたらギネスものではないだろうか。皮肉たっぷりにそうあげつらってしまうような、半世紀も続く東京電力の裏切り行為である。もうオオカミ少年どころの話ではない。事故や行政上のトラブルは秘密保持どころ
「チンプンカンプン」
草木が芽生え、昔から農耕の準備を始める目安とされてきた「雨水(うすい)」を迎えてから、急に暖かく春めいてきた。雨水は立春から数えて15日目にあたり、今月19日がその日だった。この頃には、気まぐれな雪も淡
「山河破れて…」
間もなく丸4年を迎える東京電力福島第一原発の爆発事故。住宅周辺の放射性物質の除染や復興作業もそれなりに進んでいることもあって、被災地以外ではことさら話題に上らなくなったと、かつて耳にしたことがある。そ
「ひねくれ者の戯言」
間もなく「3.11」から4年となる。未曾有の大災害、大事故と連続して禍災を被った福島県は、何よりも東京電力福島第一原発の爆発事故により、「FUKUSHIMA」という名で世界に知れ渡った。福島の復興は進んでいるのか
「噓も方便」
脱原発の圧倒的国民の声があるにもかかわらず、原発再稼働を急ぐ政府の魂胆が鮮明になった。その表れが最適な構成(ベストミックス)に名を借りた電源構成目標だろう。温室効果ガスをほとんど出さない原発を重要なベ
「長い雪解けまで」
北日本から東日本にかけて冬型気圧配置が続くなど、春の足取りが止んだようにも思えるこの数日だが、東北の玄関口・福島県では早咲きのウメが雪の残る枝先からちらほらと咲き始めた。サクラの方はようやく蕾が赤くな
「風評と救済の精神」
福島県が全国に誇れる観光地・裏磐梯。磐梯朝日国立公園として、福島、山形、新潟の3県にまたがる国立公園だ。裏磐梯は磐梯高原とも呼ばれ、磐梯山の1888(明治21)年7月の噴火により、北側への大規模な火山泥流とな
「後を絶たぬトラブル」
「1週間飲み続けると血糖値が平常に」「1週間でお肌がツルツル」など、健康に関する宣伝広告はいたるところであふれている。その広告たるや、テレビ、新聞、雑誌、ネットと数え上げたら切りがない。肌荒れから腰痛、
「女性パワーの活用」
1875(明治8)年のきょう6日は、外交官で初代の文部大臣を務めた森有礼(ありのり)が、日本で初めて夫婦同権の契約書を交わす西洋式の結婚式を挙げた日という。わが国の女性の地位向上の歴史を見てみれば、戦後の女
「不用意な発言」
東京電力福島第一原発の事故処理でまたしても不安が現実のものとなった。難航を極めていた放射能汚染水の浄化だが、3月末までの全量浄化は不可能となり、年度内処理は断念に追い込まれた。安倍首相の意向を受けて年
「春は心うきうき」
「冬来たりなば春遠からじ」。国内外で起きた悲惨な出来事から、わが身に降りかかった些細なことも含めてここ数日、暗鬱な気分になっていたが、ようやく光が差し込んできたような気がする。邪気を振り払うという、待
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