サイト内を検索 WWWを検索
HOME > コラム・筆は一本也 > 「厄介者の取り扱い」
コラム・筆は一本也

「厄介者の取り扱い」

行き場のない「厄介者」が四方八方から集まってくる。除染で出た汚染土壌が原発事故で住めなくなった地域に運び込まれてくるわけである。その中間貯蔵施設への試験輸送がいよいよ今月13日から開始された。当面は福島県双葉郡と田村市の一部が対象となるが、他地域からの早期搬出の要望は日増しに高まっている。後戻りが許されない現実を国はしっかりと認識し、何よりも被災地の一日も早い復旧に総力戦で望む覚悟が求められる。
 
▼最終処分場の懸念もある中間貯蔵施設だが、避難を続けざるを得ない被災者にとっては二重の苦しみを与える代物だ。住民にとっては先祖伝来の土地を汚染土壌の集積地になるなどとは考えてもみなかったはずだ。古里を離れて5年目となるのに環境放射線量は思うほど低減せず、基幹道路や住宅周辺の除染は進んでも生活の糧である田畑や山林の除染は手付かずのまま。帰りたくとも帰れない悲しい日々に、こともあろうことに他地域の汚染土壌も持ち込まれるという現実。
 
▼国や加害者の東京電力はどのように考えているのか。まさか他人事とは思っていないだろうか。建前上、法律では中間貯蔵施設の期間は最長30年と決まり、帰還の望みはどうにかつながったが、その中に異物の厄介者がドーンと居座る。帰還の難しさが逆に高まってしまった。迷惑極まりない施設の出現に帰還をあきらめる高齢者も増えている。さらに帰還希望者は若い世代を中心に一割にも満たないという現実もある。
 
▼肝心要の最終施設の建設は、候補地さえ決まらないあり様。増え続ける汚染物質は福島だけでなく、少なくとも宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の5県にまたがる。それらの地域でも一時保管をめぐって住民との軋轢が増している。やはり、こうした事態に国や東電はまるで傍観者のようだ。国は責任を持って候補地を決めるというが、中間貯蔵施設がそのまま最終処分場になる恐れは十分。そうなれば、双葉、大熊の両町は自治体としての機能不全となり、地図からも消え失せる懸念がある。【平々凡々】
                 (2015・3・19)

おすすめ情報(PR)

既製服にはない美しいフィット感
誂えのセレクトショップ・佐藤洋服店(本宮市)は、既製服にはないフィット感の美しいシルエットのスーツなどを提供している。ジャケット、オーダースーツ、靴なども取り扱っている。
海産物専門店「おのざき」の通販
全国一律1,000円の送料。届け先1件あたり。クール代・税込み。お買い上げ代金10,000円以上で送料無料。フリーダイヤル0120-024-137。携帯電話からは0246-23-4174
日持ちする「プリザーブドローズ」
にこにこバラ園(須賀川市)は、1年以上持つというプリザーブドローズを発売。バラ園がデザインしたプリザのバラアレンジメント。バラの季節を迎え、特価でのバケツ売りの特売日もあり。ホームページ2,000円〜10,000円台(消費税別)。送料は別途。Tel・Fax0248-72-7834
かに徳の宴会と法要プラン
かに刺し満足コース・かにすき鍋満足コース・かにちり鍋満足コースを用意。2時間飲み放題。無料送迎バス付き(10名様以上)。予約は☎024-931-2188
亀屋食品こだわり豆腐ギフトセット
木綿青ばた豆腐、青ばた寄せ豆腐、ごま豆腐、手あげなどの1500円セット(7品6種)と2000円セット(10品7種)。箱代・氷代込み。送料は別途。電話0248-82-2760・ファックス0248-82-2761

本宮特産・本宮烏骨鶏の酵母卵
ビール酵母で元気に育った烏骨鶏の酵母卵とトローリ酵母卵。熱処理した高品質の飼料をエサに安心・安全に飼育しました。卵黄のみを使って独自開発した酵母卵の卵油もどうぞ。

潮目食堂エブリア店オープン
海産物専門のおのざき(いわき市平鎌田町)は、いわき市鹿島の鹿島ショッピングセンターエブリア内に潮目食堂をオープン。2店目。ボリュームのある海鮮が自慢で、海鮮丼、刺身盛り、焼き魚定食など豊富なメニューを用意。
縫製工場・店舗が営業再開
台風19号による水害で縫製工場・店舗が被災した(株)アルバTOWA(旧東和ユニフォーム・本宮市本宮字舘町2-1)、SATO TAILOR 佐藤洋服店(同)は、ともに営業を再開

おすすめサイト