最優秀賞　
　「将来の夢」
郡山市立三穂田中学校・2年　石塚望咲

　私の将来の夢は、学校の教師になることです。先生の存在はとても身近で、私は興味を持ちました。毎日の学校生活の中で、いろいろなトラブルが起きたとき、いつも先生が解決してくれました。だから、いじめや自殺などの深刻な問題も、先生が支えて、アドバイスをすることで減っていくのはないかと思いました。言葉一つで人の心を変えたり、人の命を救うことのできたりする先生になりたいと思うようになりました。
　また、先生はとてもやりがいのある職業だと思っています。中学校の先生方の忙しさは毎日見ています。朝早く学校に行き、授業のほかに学級や学年の仕事をしています。放課後は部活動があります。学校で終わらない時は家でやらなければなりません。このようにやるべきことがたくさんあって、忙しい日々を送っています。しかし、先生方は仕事に対して一生懸命取り組んでいます。私はそんな先生方を尊敬しています。
　さらに、この思いをさらに強くした出来事がありました。それは東日本大震災でした。地震が起きたとき、私は初めて地震が恐ろしいと思いました。今回の震災では、津波が大きな被害をもたらし、たくさんの尊い命が奪われました。ある町の町長を助けた職員の方の話を聞きました。町長を建物の屋上に救出したあと、職員の人たちは津波に流されてしまったそうです。もし私が職員の立場だったら、自分の命を失ってまで人を助けることができたでしょうか…。私は職員の
方の勇気を学ばなければならないと思いました。また、今回の震災では、地震や津波、そして、原発などにより多くの人たちが家や家族を失い、つらく悲しい思いを体験しました。そんな状況の中でも、懸命に生きていこうとしている人々を見て、私は自分も夢をかなえるためにがんばろうと思いました。
　今、被災地では、復興へ向けてみんなが協力しています。私はまだ、中学生で何の力にもなれませんが、この復興への長い道のりをしっかりと見つめていきたいと思います。そして、私たちは震災で亡くなった人たちの分まで精一杯生きていかなければならないと思いました。私は、教師になって、この震災で体験したことを生徒たちに伝えていきたいと思います。