【麻中(マチュウ)の蓬(よもぎ)】と訓読みされまして、良い環境の中では悪しきものも正されると言うたとえです。
また善人と交われば、その影響を受けて善人になるということでもあります。
『荀子』勧學篇にでています。
蓬生麻中、
蓬(ホウ)も麻中に生えれば
蓬(よもぎ)も麻の中に生えれば
不扶而自直
扶(たす)けずして直く、
支えをしなくとも真っ直ぐになり
白き沙(すな)も浬(どろ)に在ればこれと俱(とも)に黒し。
白い砂も泥の中にあれば一緒に黒くなる。
類義の言葉に 『朱に交われば赤くなる』があります。
こちらは、どちらかと言いますと、悪くなる意味に使う場合が多いのですが
『麻中之蓬』はもっぱら良い意味に使われます。