歌と踊りと楽器演奏を総称した四字熟語です。
【歌】は、哥(カ。音符号)+欠(立っている人が口を開いて叫んでいる形)から作られた形声文字です。
【舞】は、無+舛から作られた会意文字です。
「無」が舞う人の形でしたが、「無」がもっぱら有無の無(ない)の意味に用いられるようになって、
舞うときの足の形である「舛(左右の足が外に向かって開く形)」を「無」に加えて【舞】に。
【歌舞】の熟語の意味にいくつかあります。
①うたいまう。歌と舞。
②歌い舞って人の功徳をほめたたえる。
③歌い舞って、歓楽を尽くす
この内、②歌い舞って人の功徳をほめたたえる、の意味で歌舞している様子が、
春秋左氏伝・襄公三十一年のところにでていました。
文王の功、天下誦して之を歌舞す。
文王の功業を、天下が誦(かた)り伝え歌舞している。
【音】は、言+一から作られた会意文字です。
神に誓って祈る言葉が「言」です。祈りに神が反応するときは、夜中に言の口の部分にかすかな
「おと」を立てます。その「おと」のひびきは、口の中に横線の「一」をかいて示され、
【音】の字となりました。
【曲】は、象形文字で、竹や蔓などを細かくして編んで作った籠の形です。
のち歌のふしの意味に使われることにもなりました。
1607年(慶長12年)の2月20日、出雲の阿国(おくに:元亀3年?(1572年)~没年不詳))が江戸で初めて歌舞伎を披露したことに由来して今日が「歌舞伎の日」となったそうです。
古来、頭を傾ける奇妙な恰好を「傾(かぶ)く」といいました。
戦国時代の終わり頃から江戸時代の初めにかけて、派手な衣装や一風変わった身形(みなり)を指した言葉となり、特にそうした者たちのことを「かぶき者」とも言いました。
そうした「かぶき者」の斬新な動きや派手な装いを取り入れた独特な「かぶき踊り」が慶長年間(1596年~1615年)に京で一世を風靡し、これが今日に連なる伝統芸能「かぶき」になりました。
「かぶき踊り」は主に女性が踊っていた事から、「歌舞する女」の意味で「歌舞姫」、「歌舞妃」、「歌舞妓」などの表記が用いられました。
江戸を通じて主に用いられたのは「歌舞妓」でしたが、現在は「歌舞伎」の表記が用いられてます。