悪人どもが勝手に振る舞うこと。また、多くの人が酷(ひど)いことをする、と言う意味で今は使われています。
「鬼は外、福は内」 今日は節分です。
節分は「季節を分ける」ことから節分といいます。春夏秋冬全てに節分がありますが、現在は春の節分だけを「節分」と呼ぶようになりました。次の日が立春で、古くは正月と考えられていました。
ですから、「節分」を一年の締めくくりと考えて、節分豆を撒(ま)いて、邪気(ジャキ)や災厄(サイヤク)の象徴としての鬼を祓(はら)う行事として、「節分の豆まき」が現在にも伝わっているのです。
民間で行われている豆まきの行事は、宮中での「追儺:ついな」、「鬼遣:おにやらい」が伝わったものだそうです。
「鬼」の字は、死者の霊魂のことを表す字として中国で作られました。
日本の鬼は「悪鬼」から「鬼神」まで実に多様な現れ方をしています。
『宇治拾遺物語』巻一の十七で修行僧が龍泉寺という寺で、百鬼夜行に遭った話が出ています。
『今昔物語』では巻第十四に若者が百鬼夜行に遭ったという話が伝えられています。
当時、百鬼夜行に出会うと、死んだり病気になるなどと恐れられていたそうですが、この二つの話はどちらも信仰が身を助けたという話になっています。
いろんな鬼さんがいたようです。