口で言うことと実際の行動が一致することを表わす四字熟語です。
【形】は、実際の行動、
【名】は、言葉、
【参同】は、一致することをいいます。
『韓非子』揚権(ヨウケン)篇にでています。
上名を以て之を挙げ、
君主はまず臣下の発言にもとづき使ってみるのだが、
その名を知らざるは、復(また)その形に循(したが)ふ。
これという発言のないものについては、従来の職務の実績に従って処理をする。
形名参同して、
発言と実績とが一致し(また職分と成績とが一致し)ているか否かを調べて、
其の生ずる所を用(もち)ふ。
その結果たる賞もしくは罰を行う。
二者誠(も)し信ならば、
この賞と罰との二つがもし確実に行なわれるならば、
下乃(すなは)ち情を貢(いた)さむ。
臣下はそこで実情をかくさず見せるようになる。
政府の構成員が部下である国家公務員に仕事を命じるとき、
公務員がやるべき仕事(名)とその結果としての実績(形)を照合するのを「参同」と言います。
韓非子の時代でさえ、【形名参同】が標榜されていました。