詩文や書画などの風雅に親しむ人のことを言います。
「文人」は、詩や文章にすぐれた人。
「墨客」は、書や絵画にすぐれた人をいいます。「墨客」は「ボッキャク」とも読みます。
「客」を「キャク」と読むのは呉音読みで、「カク」と読むのは漢音読みです。
【文人】は、古代中国において「学問を修め、文章をよくする人」ととらえられていました。
「学問を修め」と言いますのは儒学の経書・経学を中心として史書などに裏打ちされた幅広い知識を
修めることを言います。
「文章をよくする」と言いますのは、優れた文章を作成する能力があることを言いますが、さらに
「能筆」であることも暗黙の条件になっていたようです。
六朝時代(呉・東晋・宋・齊・梁・陳)に文人象の典型ができまして、
陶淵明が代表的な文人と言われました。
唐宋時代には多数の【文人墨客】が活躍しました。
広い意味で、文人とされていた人達は
中唐の詩人・白居易、
盛唐の詩人で文人画の祖と言われている王維(オウイ)、
北宋の蘇軾(ソショク)、
南宋の陸游(リクユウ)です。
【文人墨客】と称されていた人達のなかでも主に【墨客】に力点をおいて活躍していた人達は、
王羲之(オウギシ)。
初唐の三大家:虞世南(グセイナン)・欧陽詢(オウヨウジュン)・褚遂良(チョスイリョウ)。
盛唐の顔真卿(ガンシンケイ)、
宋の四大家:蔡襄(サイジョウ)・蘇軾(ソショク)・黄庭堅(コウテイケン)・米芾(ベイフツ)です。
今日は「紙の記念日」だそうです。
明治8年 (1875年)のこの日、渋沢栄一が設立した東京の抄紙会社が営業運転を開始したことによります。
現在の王子製紙の前身だそうです。
世界最古の紙は、紀元前150年頃の、前漢時代の地図が書かれたものと言われています。
『後漢書』に105年に蔡倫が紙を作り和帝に献上したという内容の記述があることから、紙の発明者は蔡倫だとされたこともありましたが、現在では蔡倫は紙の改良者であるといわれています。
『晋書』には、左思の『三都賦』を写すために紙の価格が高騰したという記録があります。
「洛陽の紙価を高からしむ」という故事成語になっています。