能力のない者が、いかにも才能があるかのように振る舞い、分不相応の地位につき、能力以上の待遇を得ていることを表す四字熟語です。
「濫(ラン)」はみだりにの意味、「竽(ウ)」は笛のことです。「濫竽」でみだりに笛を吹くとなります。
「充数(ジュウスウ)」は数を満たすと言う意味になります。
『広辞苑』に【濫竽充数(ランウジュウスウ)】からとして「濫吹(ランスイ)」が
① 無能な者が才能があるようによそおうこと。実力の無いものが地位についていること。濫竽。
② 秩序を乱すこと。乱暴。狼藉。(これは、出典が別になりますが。)
の意味を表す言葉で載っています。
中国戦国時代、斉の宣王(センオウ:BC320~BC300)は竽(という笛)を演奏させるのが好きでした。いつも300人に演奏させていました。南郭処子(ナンカクショシ:都の南に住む無官の人の意味ですが、ここでは固有名詞)は才能もないのに自分を売り込み、採用されて高い俸給を貰うことになりました。宣王が亡くなり、湣王(ビンオウ:BC300~BC284)が即位しました。湣王は独奏を好みましたから、一人づつ竽を吹くことになります。驚いた南郭処子は無能がばれるのを恐れて、一目散に逃げてしまいました。
「能力のない者が、いかにも才能があるかのように振る舞い、分不相応の地位につき、能力以上の待遇を得ている」としか思われない大臣が誕生してしまったんじゃないでしょうか。
沖縄の皆さんは、さぞかし腹立たしい思いでしょう。