【山中暦日無し】がもとの文章ですが、無を省いて四字熟語になりました。
山の中の生活に暦は無い、と言う意味です。暦はいらない、と言う意味も含めています。
唐代の隠者、太上隠者(タイジョウインジャ)の「人に答ふるの詩」の一節からとられました。
作者の太上隠者については姓名・事蹟ともに不明です。
あるとき、人から姓名をたずねられて何も答えず、この詩一首を残して立ち去ったそうです。
山中の浮世離れした生活をうたった詩です。
答人 人に答(こた)う
偶來松樹下 偶(たま)たま松樹(ショウジュ)の下(もと)に来(きた)り
たまたま山中を散策して松の木のもとへ来かかったところで
高枕石頭眠 枕を高(たこ)うして石頭(セキトウ)に眠(ねむ)る
そこの石の上に横になって、枕を高くしてぐっすりと眠ってしまった
山中無暦日 山中(サンチュウ)に 暦日(レキジツ)無し
山中の生活には俗世間の暦などもないので
寒盡不知年 寒(カン)尽くれども年を知らず
冬が過ぎ(年があらたまって)春になったが
今年が何年だったか、どうでもよいことだ
太陽暦採用記念日
明治5年(1872年)のこの日、太陰暦をやめて太陽暦を採用するという詔書が布告されました。
実施はこの年の12月からで12月3日を明治6年1月1日としました。
明治政府の財政難の解決策のひとつでもあったそうです。