ウィリアム・シェイクスピアの歴史劇である『ジョン王の生と死』の中の言葉です。
英国史上最も悪評の高い王と言われている、イングランド王ジョン(在位1199年~1216年)を主人公とした歴史劇です。
【あらすじ】
正統な王位継承者であるアーサーに代わってイングランド王になったジョンに対し、アーサーの母
コンスタンスはフランス王に援助を求め、戦争になろうとします。
ジョン王とフランスのフィリップ王はお互いの利益から和解し、アーサーを幽閉してしまい、
戦争には成りませんでした。
しかし、カンタベリー大司教任命に伴う諍(いさか)いで、ジョン王はローマ教皇から破門にはされ、
フランスは平和協定を破って、イングランドを攻撃します。
ジョン王は年若いアーサーの目を潰そうと腹心のヒューバートを幽閉先に遣わせます。しかし
ヒューバートはアーサーを死んだことにして助けます。
国内の貴族たちはジョン王がアーサーを殺したと聞き、フランス側につこうとします。
ジョン王は手を下したヒューバートを激しくなじるが、ヒューバートから真相を聞かされほっとします。
しかし、アーサーは自ら命を絶ってしまいます。
追い詰められたジョン王はやむなく教皇に屈服し、その直後、病死してしまいます。
ヴィクトリア朝時代(1837年~1901年)、『ジョン王』は盛んに上演されたそうですが、現在ではあまり人気がなくなり、上演されることも稀のようです。