少しの土でも、それを積み上げていけばやがては山になる、という意味の四字熟語です。「塵も積もれば山となる」と同じことです。こちらは「いろはカルタ」にもなってます。
小さな努力でも、それを積み重ねていけばやがて大きな成果になるということです。
「積土成山」は『荀子(ジュンシ)』勧學(カンガク)篇に出ています。
【読み下し文】 積土山を成せば、風雨興り、積水(セキスイ)淵(ふち)を成せば、蛟竜(コウリュウ)生じ、・・・・・・。
【意訳】 土が積もって高い山になると、自然に風や雨が起こって来る。また水が集まって深い淵になると、蛟や龍が住みつくようになる、 ・・・・・・(このあといろいろ表現を変え、一歩一歩着実に進むことによってのみ、成果が得られことを説明しています)。
秦が中国を統一する前の約180年(BC403年~BC221年)を戦国時代と言いまして、齊・楚・秦・燕・韓・魏・趙の「戦国の七雄」が互いに覇を競い合った時代でした。そこへありとあらゆる戦略・戦術を持ちかけたのが『諸子百家』です。
この時代、説得する方もされる方も、滅ぼすか滅ぼされるかの必死の状態だったはずです。その中で戦国最後の儒家として、また儒家の集大成的なかたちで登場したのが荀子です。
秦が中国を統一しますと、荀子も含めて『諸子百家』全員いなくなります。必要ないからです。
書名としての『荀子』は、荀子自身の著作も含めた「荀子学派」の全集のようなものです。
「個人の修養」、「国家の政治」、「哲学的議論」などで32篇が構成されています。
その中で【積土成山】は荀子が一番力を入れていた「個人の修養」のグループで「勧學」篇に出ています。
『福原愛が石川を破り初優勝 卓球全日本・女子シングルス』
『芥川賞に円城塔さん・田中慎弥さん 直木賞に葉室麟さん』
みなさん【積土成山】の努力をなさったのでしょう。
『もらっといてやって』下さい。