批評の態度が公正で厳しいことを表す四字熟語です。
書くべきところは書き、削るべきところは削り、褒めるべきところは褒め、貶(けな)すべきところは貶す、のように独立した四字を集めて熟語にしたものです。
【筆】は、「竹+聿(ふでを手で握る形)」から作られた会意文字です。
音は「ヒツ」、意味は「ふで」です。他に「字を書く」と言う意味もあります。
【削】は、「肖(筋のついた小さな肉片)+刂(刀)」から作られた会意文字です。
刀でその肉を削(そ)ぎ取ることを表します。
音は「サク」、意味は「けずる」です。
【褒】は、「衣+保(音符号)」から作られた形声文字です。
音は「ホウ」、意味は「ほめる」です。
【貶】は、「貝+乏(音符号)」から作られた形声文字です。
音は「ヘン」、意味は「おと・す。しりぞ・ける。けな・す。さげす・む。おとし・める」
などがあります。
清朝の学者、皮錫瑞(ヒシャクズイ:1850年~1908年。儒学者)が著書『経学歴史』の中で、孔子が『春秋』を刪定(サンテイ:不要な語句を削って文章を整えること)したことを主張しました。
春秋は孔子、【筆削褒貶】を加え、
春秋は孔子が刪定し
後王の為に法を立てて自(よ)り、
後王のために大綱を示してから
而(しか)る後、春秋僅(わず)かに記事の書(ショ)為(な)るのみならず。
その後、単なる記録の書でなくなった。
10月15日から『新聞週間』です。
今年の標語は
【いつの日も 真実に 向き合う記事がある】
です。