【眼(め)高く、手(て)低し】と訓読みされまして、知識はあっていろいろと批評するが、自分では何にも出来ないことを表す四字熟語です。
【眼】は、見る眼、いわゆる鑑識できる力を言います。
【手】は、実際には、書くことを言ってます。
人の書いたものには、もっともらしく上手いこと、批評やら評価はするけれど、自分自身では上手に書けないような時に使われます。
どちらかと言いますと【眼高手低】は、あまりいい意味では使われないのですが、
2008年ノーベル物理学賞を受賞された益川敏英博士は、この言葉を、
「目標は高く、実践は基礎から着実に」という意味に私訳されて、
「目標は高くもちなさい、しかし、研究は基礎から着実に行なうことが大切だ」として、常日頃、学生や若い研究者たちに助言しているそうです。
実際には、名古屋大学の学生時代に、数学の教員から研究の心構えとして伝授されたとのことです。
発想の転換で、マイナスイメージの四字熟語が、プラス思考の四字熟語に蘇りました。
2013年のノーベル賞が10月7日から1週間かけて発表されています。