酒に酔って足元が覚束なく歩く様子を言います。
【醉】は「酉:酒樽の形」+「卒:スイ(音を表します)」の形声文字です。
酒に酔って心が乱れることを表す字です。
常用漢字体は「酔」で、もとの形(康煕字典体むしろ正字体)が「醉」です。
「卆」は「卒」の俗字です。
「醉眼:スイガン」、「醉狂:スイキョウ」、「泥醉:デイスイ」の熟語があります。
【歩】は、止(足あとの形)を前後に重ねて、「あるく」を表す会意文字です。
【醉歩】は、醉っぱらった足どりを言います。
【蹣跚:マンサン。バンサン】は【蹣:マン。バン】も【跚:サン】も二字目が「ン」で終わってます。
終わりが同じ韻の熟語を畳韻語(ジョウイン語)といいまして、擬態語の一つです。
「曖昧:アイマイ」、「齷齪:アクセク」、「慘憺:サンタン」、「朦朧:モウロウ」
「爛漫:ランマン」等々沢山あります。
【蹣跚】は、よろけて歩く様子を表します。千鳥足のことを言います。
千鳥の足は前指が三本で後指がないので、よろめいた歩き方になるそうです。
そこから、よろけて歩く様子を、「千鳥足」というようになったようです。
宋の范成大(ハンセイダイ)という人の詩に【蹣跚】の語が使われています。
便(すなは)ち當(まさ)に薬を西山に採り去るべきも、
脚力【蹣跚】として遠游(エンユウ)を怕(おそ)れる。
10月1日は『日本酒の日』です。
全国酒造組合中央会が昭和53(1978)年に、若者の日本酒離れを食い止める為に制定されました。
1) 新米で酒造りを始めるのが10月で、
2) 「酒」という字の部首は酒壺を表す「酉」で、この「酉」の字は十二支の10番目を表す。
3) さらにかつては「酒造年度」が10月1日から(昭和40年からは7月1日から)始っていた。
何かと酒に関係の深いこの月この日を、『日本酒の日』としました。