【驕兵(きょうへい)は必ず敗(やぶ)る】と訓読みされ、おごりたかぶった軍隊は必ず敗れると言うことを表す四字熟語です。
『漢書』魏相(ギショウ)丙吉(ヘイキツ)伝にでています。
前漢10代宣帝(B.C.74~B.C.49)のとき、匈奴の衰勢(スイセイ)に乗じて出兵しようと計画しました。丞相の魏相(ギショウ)が上書した中に【驕兵必敗】がでています。表現は少し違ってますが。
臣はこう聞いています
①乱を救い暴を誅する、
これを義兵といい、兵(いくさ)の義(ただ)しき者は王たり。
②敵、おのれを加(おか)し、やむを得ずして起(た)つもの、
これを応兵といい、兵の応ずる者は勝つ。
③小故(ショウコ:些細なこと)を争い恨み、憤怒に忍びざるもの、
これを忿兵(フンヘイ)といい、兵の忿(いか)る者は敗(やぶ)る。
④人の土地財宝を利(むさぼ)るもの、
これを貪兵(タンペイ)といい、兵の貪(むさぼ)る者は破(やぶ)らる。
⑤国家の強大を恃(たの)み、人民の衆多を矜(ほこ)り、威を敵に見(しめ)さんとするもの、
これを驕兵といい、兵の驕る者は滅ぶ。
宣帝は魏相の意見に従って出兵を取りやめました。
昔の中国には正論ある建言者、それを受け入れる為政者がいたんですね。
いまとは大違いのようです。
そもそも建言なんてできないんでしょうから。