夜の静かで清らかな様子を表した言葉です。
蘇軾(ソショク)の「前赤壁賦:ゼンセキヘキフ」の中に出てきます。
【清風明月】の出てくるところを抜き書きしました。
蘇子與客泛舟
蘇子客と舟を泛(うか)べ
蘇子 客とともに船を浮かべ
遊於赤壁之下
赤壁の下に遊ぶ
赤壁の下に遊ぶ
【清風】徐來
清風徐(そぞ)ろに來(きた)って
清風 ゆるやかに吹き
水波不興
水波興(おこ)らず
水面 波たたず
舉酒屬客
酒を舉(あ)げて客に屬(すす)め
客に進める一杯の酒
誦【明月】之詩
明月の詩を誦(ショウ)し
明月に詩を誦し
歌窈窕之章
窈窕(ヨウチョウ)の章を歌ふ
窈窕の章を歌う
今夕「上弦の月」「弓張り月」です。
東の空から登るときは、弦を下にしています。高く昇って南中の時は、弦を左にしています。
西の空に沈む時、弦を上にします。
「上弦」「下弦」の上・下は弦の上・下ではなく、出てくる時期の先(満月の前)・後(満月の後)を言います。
下弦の月は満月を過ぎて、今月ですと27日に現れます。