喜びのあまり、こおどりすることを表す四字熟語です。
【欣】は、斤(キン)+欠の形声文字で、「よろこぶ」の意味があります。
【喜】は、鼓の左側の部分(太鼓を表します)と口(祝詞を入れる器)を組み合わせた会意文字です。
意味は「よろこぶ」です。
【欣喜】は、「よろこび」を強調した熟語です。
【雀】は、小(ジャク)+隹を組み合わせた形声文字です。「すずめ」を表します。
【躍】は、翟(ヤク)+足を組み合わせた形声文字です。「おどる、はやい、あがる」の意味があります。
【雀躍】は、こどりして喜ぶことを表します。
【欣喜雀躍】、とまとまった四字熟語は見当たりませんでした。
【欣喜】は、『春秋左氏伝』哀公二十年(B.C.475)のところででてきます。
呉はこのところしばしば中原を侵しており、貴君(越子:エッシ)自ら呉を討伐されると聞くや
中原の者どもは挙(こぞ)って【欣喜】しております。
【雀躍】は、『荘子』在宥(ザイユウ)篇の第五章に、三度も出てきます。
「在宥」篇の「在」はあるがままにということで、「宥」は「寛恕(カンジョ:ゆるす)」の意味です。
「在宥」はあるがままにして拘束を加えないこと、世界は人為に治めるべきではなく、無為自然にあるがままにまかせなさいと説いているところです。
雲將(ウンショウ:雲の大将)が東方に出かけた時、鴻蒙(コウモウ:自然の気)に出あいました。
鴻蒙は股をたたいて【雀躍】して遊んでいました。
雲將は、それを見て言いました。何をしているんですか。
鴻蒙は股をたたいて【雀躍】しながら、遊んでるんだよ。
雲將は尋ねました。「世の中をうまく治めたいんですが、どうしたらいいでしょう」
鴻蒙は股をたたいて【雀躍】しながら、頭をふって答えました「わしゃ知らん」。