喜びのあまり興奮し、思わず手を動かして踊りだし、足を踏み鳴らして乱舞するようすを表した四字熟語です。
【手舞:シュブ】は、手を動かして舞うことを表します。
【足踏:ソクトウ】は、足を踏みならして舞うことを表します。
兎に角、嬉しくてしょうがない、知らないうちにカラダじゅうで喜びを表現してしまうことです。
【手舞足踏】は、『礼記:ライキ』樂記篇にでています。
『礼記』は、五経の一つで、周末から秦・漢の礼に関する理論と実際の記録を集めた書です。
樂記篇には戦国時代から漢代にかけて成立した、種々の音楽理論が掲げられていまして、中国古代の音楽に対する見解や理想などを知るための重要な文献とされています。
【手舞足踏】は、孔子のお弟子さんの子貢が
「歌を歌うには、人それぞれの性質に相応しいものを歌うのがよい」と
言われていることについて、歌の先生にいろいろ聞いている中にでてきます。
故に歌の言たるや、長く之を言うなり。
それゆえ、歌うと言うことは長く韻を漂わせることをいう。
之を説(よろこ)ぶ故に之を言ふ。
嬉しいことがあるから歌うのです。
之を言ひて足らず、故に長く之を言ふ。
ただ歌うだけでは足りないので、韻を響かせて歌うのです。
長く之を言ひて足らず、故に之を嗟嘆す。
それでも足りないときは、「ああ~」と称賛の声を挙げ
之を嗟嘆して足らず、
それでも足りないときに
故に手の之に舞ひ、足の之を踏むを知らざるなり。
そこで手が舞い、足が舞い踊り、知らないうちによろこびを表現しているのです。
2020年のオリンピック・パラリンピックは東京に決定しました。