神仏に、お祈りをする前に、飲食や行動を慎み、 心身を洗い清めることを表した四字熟語です。
【斎】は、心のけがれを清めることです。
【戒】は、身の過ちを戒めることです。
【沐】は、髪を洗う意味です。
【浴】は、体を洗う意味です。
『孟子』離婁(リロウ)篇・下に【斎戒沐浴】がでています。
孟子曰、
孟子曰く
孟子は言う。
西子蒙不潔、
西子(セイシ)も不潔を蒙(こうむ)らば、
いくら西施のような絶世の美女でも、汚物を頭からひっかけられていたら
則人皆掩鼻而過之、
則(すなは)ち人皆鼻を掩(おお)いて之(これ)を過(す)ぎん
誰でも(臭いので)鼻をつまんでそばを通り過ぎるだろう。
雖有惡人、
惡(みにく)き人有(た)りと雖(いえど)も
どんな不器量な人でも、
斎戒沐浴、
斎戒沐浴すれば
斎戒沐浴して心身を清めたならば、
則可以祀上帝。
則ち以て上帝(ジョウテイ)を祀(まつ)るべし。
天帝でさえもその人のお祀(まつ)りを快くお享(う)けくださるだろう。
人間は持って生まれた先天的な素質に甘えず、後天的な修養こそが大切である、と言っているようです。