【一葉落ちて秋を知る】の成句で知られている四字熟語です。
身近なところで起こる僅かな前兆から、遠い将来に起こる大きな出来事を察知することをいいます。
『淮南子:エナンジ』説山訓(セツザンクン)と言うところにでています。
説山訓は、断片的な論説・小話の類(たぐい)を列記したもので、論説の山という意味だそうです。
見一葉落、
一葉の落つるを見て、
一枚の葉が落ちるのを見て
而知歳之將暮、
歳(とし)の将(まさ)に暮れなんとするを知り、
歳が暮れようとしていることを知り
睹瓶中之冰、
瓶中(ヘイチュウ)の氷を睹(み)て、
瓶(かめ)の中の水が凍っているのを見て
而知天下之寒。
天下の寒きを知る。
天下の寒さを知る
以近論遠。
近きを以(もっ)て遠きを論ずるなり。
(これは)身近なことによって遠くのことを論ずるものである。
本邦、戦国時代の武将:片桐且元が、
【桐一葉落ちて天下の秋を知る】
と詠んだのは、『淮南子』に由来するものと思われます。
「桐一葉:きりひとは」は秋の季語です。
我宿の淋しさおもへ桐一葉 松尾芭蕉
桐一葉日当たりながら落ちにけり 高浜虚子
8月7日は「立秋」です。
3、4日前、梅雨が明けたばかりなのに。