小さなことで違いはあるが、だいたいは同じであることを表す四字熟語です。
中国戦国時代、『諸子百家』の一人、惠施(ケイシ:B.C.370?~B.C.310?)の「10の命題」に『大同小異』を説明しているところがあります。 『荘子』という書物の一番最後「天下」篇に載っています。
大変に哲学的で、何を言っているのか良く分からない、というのが本音です。
【読み下し文】
大同にして小同と異なる、此(これ)を之(こ)れ「小同異(ショウドウイ)」と謂ふ。万物、畢(ことごと)く同じく、畢く異なる。此を之れ「大同異(ダイドウイ)」と謂ふ。
【意訳】
「大同」というのは「大きな概念では同じ」ということで、
「小同」というのは「小さな概念では同じ」ということです。
『大同にして小同と異なる』というのは、「大きな概念では同じこと」と、「小さな概念では同じこと」とは、異なっています。これを『小同異』といいます。
『万物畢く同じく、畢く異なる』というのは、万物はみな同じだが、みな異なっている、ということでこれを『大同異』といいます。
具体的に言いますと
「人」も「犬」も「猫」も、「動物」ということでは、みな同じです。
「男」と「女」は異なった概念ですが、「人」ということでは、同じです。 こんな関係を『小同異』と言っているんじゃないかなと思います。
また、もうワンランク上げて、世の中の諸々の物、すなわち「万物」も、「物」ということでは同じですが、例えば「動物」のなかを「人」、「犬」、「猫」で区別しますと、それぞれ異なります。こんな関係を『大同異』と言うんだろうと思います。
ややこしい。
結局、物の区別は全て相対的なものである、ということだと思います。
惠施(ケイシ)という人は、他にも九つほど訳の分かんないことを言って、当時の諸侯を誑(たぶら)かしていたんじゃないでしょうか。
「大同小異」と思われる内閣改造が行われました。
「増税法案を通すため」の改造と言われているようです。
誑(たぶら)かされない様に監視しなくちゃいけませんよね。