人が楽しむものの中で有益なものが三つあります、という四字熟語です。
同時に有害な楽しみも三つあります、と表記されています。
『論語』季氏篇にみえます。
孔子日く、益者三楽、損者三楽。
孔子云う、自己を益する楽しみが三つあり、自己を損なう楽しみが三つある。
礼楽を節せんことを楽しみ、
礼儀に適(かな)った行動をし、音楽を適度に楽しみ、
人の善を道(い)うことを楽しみ、
人が善いことを言ったり行なったりしたことを噂(うわさ)する楽しみ
賢友多きを楽しむは、益なり。
賢い友が多くいることを楽しむ。これらは自己を益する楽しみである。
驕楽(きょうらく)を楽しみ、
おごり高ぶって欲をほしいままにする楽しみ、
佚遊(いつゆう)を楽しみ、
安佚、遊侠に耽(ふけ)る楽しみ、
宴楽を楽しむは、損なり。
酒色に耽って飽くことなく楽しむ。これらは自己を損(そこ)なう楽しみである。
驕楽・佚遊・宴楽を止めろ!とは言ってないようです。
そんなことばかり楽しんでいると、自分を損なうよ、といっているだけです。
だからどうぞという訳ではありまあせん。
ほどほどにというところなんでしょうね。