夫婦仲が睦まじいことを表した四字熟語です。
【関関】は鳥が鳴き交わす、カンカンという声の形容です。
【雎鳩:ショキュウ】は、水鳥の名前で「みさご」をいいます。
『詩経』周南・雎鳩にでています。4字×20句ですが同じような句が繰り返されています。全文掲載しました。
【關關雎鳩】 關關たる雎鳩は カンカンと鳴きあうミサゴの夫婦が
在河之洲 河の洲にあり 川の中州にいる、
窈窕淑女 窈窕(ヨウチョウ)たる淑女は しとやかな淑女は、
君子好逑 君子の好逑 君子のつれあいに相応しいものだ
參差行菜 參差(シンシ)たる行菜は 長短が不揃いなアサザは
左右流之 左右に之を流(もと)む 流れにまかせてこれを取る
窈窕淑女 窈窕たる淑女は しとやかな淑女は、
寤寐求之 寤めても寐ねても之を求む 覚めても寝ても、しとやかな淑女を求め
求之不得 之を求むれども得ざれば しとやかな淑女を求めて得ることができないなら
寤寐思服 寤めても寐ねても思服す 覚めても寝ても常に思って忘れない
悠哉悠哉 悠なる哉 悠なる哉 はるかなる思いであるよなあ
輾轉反側 輾轉(テンテン)反側す ごろりごろりと身もだえす
參差行菜 參差たる行菜は 長短が不揃いなアサザは
左右采之 左右に之を采る 右に左にアサザを摘んで
窈窕淑女 窈窕たる淑女は しとやかな淑女は、
琴瑟友之 琴瑟もて之を友とせん 琴と大琴つま弾いて、夫婦仲よく親しみあう
參差行菜 參差たる行菜は 長短が不揃いなアサザは
左右撰之 左右に之を撰(えら)ぶ 右に左にアサザを撰び採り
窈窕淑女 窈窕たる淑女は しとやかな淑女は、
鍾鼓樂之 鍾鼓もて之を樂しましめん 鐘を撃って鼓をたたいて、淑女を楽しませる
7月7日は七夕ですが、七夕の行事についていくつかの説があります。その内の一つです。
むかし旧暦の7月15日の夜に、祖先の霊に着せる衣服を機織して、それを棚に置く習慣があったそうです。
棚に機で織った衣服を備えることから「棚機:たなばた」と言ったようです。その後、7月15日は仏教の行事「盂蘭盆)」となり、棚機は盆の準備をする日ということで7月7日に繰り上げられました。
これに中国から伝わった織女(こと座のベガ)・牽牛(わし座のアルタイル)の伝説が結び附けられました。