どんな困難なことに出会ってもくじけないことを表す四字熟語です。
「不撓(フトウ)」は、たわまない、と言う意味で、別の言い方をしますと「くじけない」です。
「不屈(フクツ)」は、かがまない、と言う意味で、別の言い方をしますと、これまた「くじけない」です。
ですから「不撓不屈」は、「くじけない」という意味を表す言葉を二語重ねて強調した表現です。
中国の正史「二十五史」で『史記』に次いで二番目にあげられている『漢書』の「叙伝第七十下」に「不撓不屈」の四字熟語が使われています。前後の文章は省略しますが、
「楽昌侯(ガクショウコウ)王商は篤実(トクジツ)で、不撓不屈の人であった」
と出ていました。 史書に残る程の「不撓不屈の人」、楽昌侯王商とはどんな人だったのでしょうか。
我がニッポンにもいます。
2011年・FIFA女子年間世界最優秀選手の『澤穂希』さんです。
その半生は苦難の連続だったようです。自伝『ほまれ』には
女子であるため少年サッカーの東京都大会には出場できませんでした。
20歳の時には不況と女子サッカーの人気低迷でプロ契約を打ち切られました。
米国移籍に活路を見出しましたが、ホームシックに陥ってしまいました。
アテネ五輪予選では試合を前に、右ひざに大けがを負ってしまいました。
それらを、おそらくは「不撓不屈」の精神で乗り切り、道を切り開いて来ました。
だからこそ、仲間には言えるのです
「苦しい時は私の背中を見なさい!」。
ヨオッ 『日本一!!』。
イヤ 『世界一!!!』。