【道に聽きて塗(みち)に説(と)く】と訓読みされまして、
道でたまたま聞き知ったことを、別な場所で得意そうに、人に話すことを言ってます。
【塗】は【道】と同義で「道路」を表します。
『論語』陽貨篇にでています。
子日、道聽而塗説、
子日く、道に聴きて塗に説くは、
孔子が言いました。
今、道の途中で誰かから聞いた善い話を、自分でシッカリと理解しないまま、
受け売りですぐ人に吹聴するのは、
徳之棄也。
徳を之れ棄つるなり。
自ら徳を棄てるようなものだ、と。
元来「徳」は「得」に通じ、学んだことを、十分に理解して自分のものにした段階で「徳」になるのだそうです。
受け売りばかりでは、その内人から信用されなくなります。