【血気盛ん】を四字熟語にしますと、【血気方剛】となります。
訓読みしますと、【血気(ケッキ)方(まさ)に剛(つよ)し】となります。
【血気】は、血液の働きから生じる生気で、肉体の持つ本能的な働きを表します。
【方】は、方向を表す「かた」の意味を始めとしまして、24種類の意味(字義)を持っています。
『新字源』によります。
【血気方剛】の場合は助字として【いまやまさに、血気剛し】という使われ方です。
【方】の字は、象形文字です。白川静博士の説では
横にわたした木に、死者をつるした形。これを境界の所に呪禁(ジュキン:悪邪を祓うまじない)
として置いたので、「外方〔遠く離れた国。とつくに〕」の意味となる。
方位・方角・方向のように「かた」の意味に用い、また方法のように「みち・てだて」の意味に用いる。
『常用字解』より。
【血気方剛】は、『論語』季氏篇にでてきます。
【血気盛ん】も『論語』にでてくるときには、イケイケドンドンとは違います。
及其壯也、
其の壮(ソウ)なるに及んで
三十、四十の壮年期は、
血気方剛、
血気方に剛なり、
血気が盛んで、自我も強い半面、自分を主張し過ぎ勝になる、
戒之在闘。
之を戒むること闘に在り。
だからこの時期は人と争い闘うことを戒めねばならない。
【血気方剛】は人生において、それぞれの時期にあたって警戒すべき三つのことがある。と『論語』季氏篇に「君子三戒」としてでているものの一つで壮年期への戒めとなっています。
『今日の四字熟語 No.333 【君子三戒】を参照してください。
http://www.fukushima-net.com/sites/meigen/398
8掛け人生のいま、2500年も前の壮年期は、現在ですと四十~五十に相当するのではないでしょか。