一国の政治・経済・外交などに、他の国が余計な口出しや介入をして、その国の主権を侵害することを表す四字熟語です。
【内政干渉】は、広辞苑によりますと、
【一国家または数国家が、他の国の政治・外交などに口出しして、その主権を束縛・侵害すること】と、
説明されていました。
【内政】は、国内政治の略です。
【内】は、象形文字で、家屋の入り口の形です。大きな木を組み、その上に屋根のある建物の入り口の
形です。
屋根のない入り口の形は「入」です。
【政】は、形声文字です。音符号は「正」です。「正」は城郭で囲まれている「邑(まち)」を攻めて
征服するの意味で、征服地の人々から税をとることを征といいます。攴(攵)はうつ、むちで
うつの意味です。
「政」とは征服した人々に税を出すことをむちで強制することをいいます。
【干渉】は、またも広辞苑の説明を引用しますが、
【他人の物事に強いて立ち入り、自己の意志に従わせようとすること】となってました。
【干】は、象形文字で、長方形の盾(たて)の形から作られた文字です。
意味は、ほす(乾)。ひる。おかす。たて。などがあります。
「盾」は「干」を目の上にかざして身を守る形です。
上部に左右の羽飾りがついている円形の「盾」は「單(単)」で、戰(戦)、獸(獣)の字の中に含まれて
いまして、戦争や狩りのときに使用しました。
【渉】は、会意文字で、水と歩とを組み合わせた形から出来た文字です。
意味は、わたる です。
『後漢書』東夷伝・濊(ワイ)に【干渉】が出ています。
其の俗、山川を重んず、山川に各々部界(ブカイ:境界)有り。妄(みだ)りに相ひ【干渉】することを
得ず。
国家間の友好関係および協力についての国際法原則に関する宣言(友好関係原則宣言、1970年国連総会決議)によりますと
いかなる国又は国の集団も、理由のいかんを問わず、直接又は間接に他国の国内問題又は対外問題に
干渉する権利を有しない。
と、なってます。