【櫻梅桃李】を観て、世の無常をしみじみと想いましょう。という意味を込めて【櫻梅桃李】の春の花を四つ並べて四字熟語にしたものです。
昨日開いて、今日散る花もあるでしょう。 風に従い露に任せ、変衰(ヘンスイ)遁(のが)れられない無常を想いましょう、とは『古今著聞集:ココンチョモンジュウ』を編纂(ヘンサン)した橘 成季(たちばなのなりすえ)さんからのメッセージです。
【櫻梅桃李】は 『古今著聞集』巻第十九:草木第二十九篇
646段「草木に生枯有り花に開落有り何れも變衰遁れざる事」にでてきます。
春は【櫻梅桃李】の花あり、秋は【紅蘭紫菊】の花あり、皆これ錦繍の色、酷烈の匂なり。
然れども昨開き今落ち、遅速異なると雖(いえど)も、風に隨(したが)ひ露に任せ、變衰遁れざる。
有為を楽しむに以て、無常を観ず可し。
『古今著聞集』は鎌倉時代、伊賀守橘成季によって編纂された世俗説話集です。20巻726話からなり、『今昔物語集』、『宇治拾遺物語』とともに日本三大説話集とされています。
説話700余編を、 神祇・釈教・政道忠臣・公事・文學・和歌・管絃歌舞・能書・術道・孝行恩愛・
好色・武勇・弓箭・馬藝・相撲強力・書圖・蹴鞠・博奕・偸盗(チュウトウ:盗賊)
祝言・哀傷・遊覧・宿執・闘諍・興言利口・恠異(ケイ:怪異)・變化・飮食・草木・
魚虫禽獣、の
30編に分類してありまして、百科事典的性格を持っています。
【櫻梅桃李】はその中で最後から2番目「草木」のところにでています。
福島の櫻も中通りは満開を過ぎ、これから会津がピークを迎えます。
『八重の樫』が『八重の櫻』を撮ってきます。