【自己(ジコ)を益(エキ)する樂(たの)しみ三つあり】と読みまして、人が楽しむものの中で有益なものが三つあります、という意味です。同時に有害な楽しみも三つあります、と表記されています。
出典は『論語』季氏篇第十六です。
  孔子曰、益者三樂、損者三樂。
  孔子日く、益者三楽、損者三楽。
     孔子が言いました、自己を益する楽しみが三つあり、自己を損なう楽しみが三つある。
  樂節禮樂、
  礼楽を節せんことを楽しみ、
     礼儀に適(かな)った行動をし、音楽を適度に楽しみ、
  樂道人之善、
  人の善を道(い)うを楽しみ、
     他人の長所を称える楽しみ
  樂多賢友、益矣。
  賢友多きを楽しむは、益なり。
     賢い友が多くいることを楽しむ。これらは自己を益する楽しみである。
  樂驕樂、
  驕楽(キョウラク)を楽しみ、
     威張りちらすこと楽しみ、
  樂佚遊、
  佚遊(イツユウ)を楽しみ、
     怠惰に耽(ふけ)ることを楽しみ、
  樂宴樂、損矣。
  宴楽を楽しむは、損なり。
     贅沢な飲食を楽しむのは、自己を損(そこ)なう楽しみである。






























