【意(イ)を一(イツ)にし心を摶(もっぱ)らにす】と読みまして、ひたすら一つのことに心を集中すること、と言う意味です。四字熟語、【一意専心】の出処となった言葉です。
出典は『管子』内業(ナイギョウ)篇です。
『管子』は春秋時代、齊の政治家、管仲(カンチュウ:BC730頃~BC645)の偉業を敬慕する後学の士によって、戦国時代から秦漢にかけてまとめられた書です。
四體既正
四體(シタイ)既に正しく、
四体が健全で
血氣既靜
血氣既に静に、
体内の血気が安静であり
一意摶心
意を一にし心を摶(もっぱ)らにし、
意を一つに集注し、心を専一にして
耳目不淫
耳目、淫(いん)せざれば、
耳や目の感覚器官が乱されなければ
雖遠若近
遠しと雖(いえど)も近きが若(ごと)し
遠くにあるものでも、身近にあるもののように明確に感得するのである