【身(み)を立て道を行い、名(な)を後世(コウセイ)に揚(あ)ぐ。】と読みまして、一人前の立派な人間となり、正しい道を実践し、そして自分の名前を後の世までも知られるようにする、という意味です。これこそ終極の孝行である。
出典は『孝経』開宗明義章です。
身體髪膚、受之父母。
身體髪膚(シンタイハップ)、之れを父母に受く、
我が身体、髪、皮膚、ありとあらゆるものは、父母より受けたるものである。
不敢毀傷、孝之始也。
敢(あへ)て毀傷(キショウ)せざるは、孝の始なり。
あえて、これを損ない傷つけることがないのが、孝行の出発点である。
立身行道、揚名於後世。。
身を立て道を行ない、名を後世に揚ぐ。
一人前の立派な人間となり、正しい道を実践し、
自分の名前を後の世までも知られるようにする、
以顕父母、孝之終也。
以て父母を顕(あらは)す、孝の終なり。
このようにして父母を顕し先祖を讃えるに至らしめるは、孝の成就である。