【世(よ)、皆(みな)無常(ムジョウ)にして会(あ)えば必(かなら)ず離(リ)有(あ)る。】と読みまして、この世はみな無常にして、会えば必ず離れるのが定めである、という意味です。
出典は『遺教経:ユイキョウギョウ』です。正式には『仏垂般涅槃略説教誡教:ブッシハツネハンリャクセツキョウカイギョウ』というそうです。
この『遺教経』は、80歳になったお釈迦様が、ふるさとの地に教えを説く旅に出たとき、自分自身の死を予感し、いわゆる沙羅双樹にて、今まさに滅度されようとする最後の時の説法を伝えた経典だそうです。いわば遺言とでも言うべき教典です。
世皆無常会必有離
世、皆無常にして会えば必ず離有ることを
この世はみな無常にして、会えば必ず離れるのが定めである
勿懐憂也。世相如是
憂を懐くこと勿れ、世相是の如し
憂いを抱くことのないように、世界の姿はこのようなものである