【積羽(セキウ)舟を沈め、群輕(グンケイ)軸を折る】と読みまして、軽い羽根でも積み重ねれば舟を沈没させ、軽いものでも集めて載せれば車の軸を折る、という意味で、小さなものでもたくさん集まれば大きな力になるということを表した言葉です。
出典は『史記』張儀列伝です。
遊説家の張儀(チョウギ:?~B.C.309)が魏の哀王に、合従の盟約に背いて、秦と和睦すべきことを進言している時の言葉です。
臣聞之
臣之を聞く
臣が聞くところでは
積羽沈舟
積羽(セキウ)舟を沈(しず)め,
軽い羽根でも積み重ねれば舟を沈め、
群軽折軸、
群軽(グンケイ)軸を折り、
軽い荷物でも、集めて載せれば車の軸を折り、
衆口鑠金、
衆口(シュウコウ)金を鑠(とか)す、
衆人の口にかかれば硬い金属をも溶かし、
積毀銷骨
積毀(セッキ)骨を銷(とか)す。
非難を受けることが重なれば骨まで消滅する。