【日(ひ)を同じくして論(ロン)ぜず。】と読みまして、あまりに意見が違い過ぎて、いっしょに語ることは出来ない、という意味です。
出典は『史記』遊俠列傳です。
誠使鄕曲之俠、
誠(も)し鄕曲(キョウキョク)の俠(キョウ)をして、
もしかりに、民間の任侠(ニンキョウ)の徒が、
予季次・原憲比權量力、
季次(キジ)・原憲(ゲンケン)と權(ケン)を比(くら)べ力を量(はか)り、
孔子の弟子の季次や原憲と権力や能力を比べあって、
效功於當世、
功(コウ)を當世に效(いた)さしめんか、
その時世にどんな功績を果たし得たかによって価値を決めるとするならば、
不同日而論矣。
日を同じくして論ぜず。
とてもいっしょにして語ることは出来ない。
要以功見言信、
要するに、功(コウ)見(あらわ)れ言(ゲン)信あるを以てすれば
要するに、効果がはっきりしており、言ったことが守られるという点では、
俠客之羲、
俠客の羲、
侠客のモラルは侠客のモラルで、
又曷可少哉。
又た曷(なん)ぞ少(か)くべけんや。
存在価値があるだろう。