【人心(ジンシン)の同じからざるは、其の面(おもて)の如(ごと)し】と読みまして、人の考えが同じでないのは、その顔つきが同じでないようなもので、千差万別です。という意味です。
出典は『春秋左氏傳』襄公三十一年です。
子産曰
子産(シサン)曰はく
子産が言いました
人心之不同
人心の同じからざるは
人の考えが同じでないのは
如其面焉
其の面の如し
顏つきが同じでないようなもので、千差万別です
吾豈敢謂子面如吾面乎
吾豈に敢えて子の面を吾が面の如くせよと謂(おも)はん
あなたの顔を私の顔のようにしなさい、などとは決して思いません
抑心所謂危、亦以告也。
抑(そもそも)心の危ふしと謂ふ所、亦た以て告ぐるやと。
ただ私の心で危ないと考えたことをお話ししたまでです。