【夏(なつ)を以て爐(ロ)を進め、冬(ふゆ)を以て扇(セン)を奏(すす)むるなり。】と読みまして、夏の囲炉裏と冬の扇は、時期がはずれていて、何の役にも立たない、と言う意味です。
出典は『論衡』逢遇篇です。
作無益之能、
無益の能(ノウ)を作(な)し、
役にも立たない才能を(君主に)ささげ、
納無補之説、
補(おぎな)い無きの説を納(い)れ、
何の足しにもならない意見を(君主に)提出するのは、
以夏進鑪、
夏(なつ)を以て鈩(ロ)を進め、
夏に囲炉裏をすすめ、
以冬奏扇
冬(ふゆ)を以て扇を奏(すす)むるなり。
冬に扇を差し上げるようなものだ。