【生(セイ)や死(シ)の徒(ト)】と読みまして、生は死と同じ仲間である。生も死も本来は同じものである、という意味です。荘子の説です。
出典は『荘子』知北遊篇です。
生也死之徙
生や死の徒
生は死の伴侶(つれあい)であり
死也生之始
死や生の始
死は生の始まりである
孰知其紀
孰(たれ)か其の紀(はじめ)を知らん
(生と死と)どちらが始めであるか、誰にもわかりはしない
人之生,氣之聚也
人の生は氣の聚(あつ)まれるなり
人が生きているのは気が集まっているからで
聚則為生
聚まれば、則ち生と為り
気が集合すると生となり
散則為死
散ずれば則ち死と為る
分散すると死となるのだ
若死生為徒
若し死生、徒たらば
もし死と生とが(こうした同じ気の集散で、)伴侶の関係だとわかれば
吾又何患
吾又何をか患へん
もはや生死についてくよくよすることは何もなかろう