【巻(カン)を開(ひら)けば益(エキ)有り】と読みまして、書物を開いて読めば、ためになることが多いという意味です。読書を奨励することばです。
出典は『宋 王闢之(オウヘキシ) 澠水燕譚錄』です。
百科全書『太平御覧』を編纂させた北宋の太宗(976年~997年)は、多忙な政務の中『太平御覧』を
毎日三巻を読んでいたそうです。
太宗日覧三巻
太宗、日に三巻を覧る
太宗は毎日三巻を読んでいます
因事有闕
事に因(よ)りて闕(か)くる有れば
政務を執っていて、不足したりしていたら
暇日追補之
暇日、之(これ)を追補(ツイホ)す
後日、補足した
嘗曰、開巻有益、
巻を開きて益有り
本を開くことは、大いにためになることであり、
朕不以為労也
朕(チン)以て労と為さざるなり、と。
朕にとって疲れなど全くない。