【悪(アク)の来(き)たるや、己(おのれ)則(すなわ)ち之(これ)を取(と)る】と、読みまして 災いがふりかかってくるのは、実はその人自身が招いているのである、という意味です。
出典は『左伝』宣公十三年です。
秋、赤狄伐晉及清。
秋、赤狄(セキテキ)晉(シン)を伐(う)ちて清(セイ)に及ぶ。
(春秋時代、前596年の)秋、北方の異民族である赤狄が晉の清にまで侵攻した。
先縠召之也。
先縠(センコク)之(これ)を召(まね)く。
先縠が、これを導いた。。
冬、晉人討邲敗與清之師、
冬、晉人(シンひと)邲(ヒツ)の敗と清(セイ)の師(いくさ)とを討(トウ)じ、
冬、晉の人は、邲の敗戦と清の侵入軍の件を咎め
歸罪於先縠而殺之、
先縠に罪を帰して之を殺し
先縠に罪をかぶせてこれを殺し
盡滅其族。
盡(ことごと)く其の族を滅(ほろ)ぼす。
その一族を断絶した。
君子曰、
君子曰く、
君子が言いました
惡之來也、己則取之、其先縠之謂乎。
悪の来たるや、己則ち之を取る
災いがふりかかってくるのは、実はその人自身が招いているのである。