粗末な衣服、粗末な食べ物という意味です。
この場合の【悪:アク】は、「いい」、「わるい」の「わるい」ではなく、「そまつな」という意味です。
【悪食】を「アクジキ」と読みますと、普通には食用としない物を食べることとなりまして、
いわゆる「ゲテモノ食い」の意味になります。
【食】を「ショク」と読むのは。「漢音読み」、「ジキ」と読むのは「呉音読み」です。
【悪衣悪食】は『論語』里仁(リジン)篇にでています。
子曰、士、志於道、
子日く、士、道に志して、
孔子が言いました、学問を志している者で、
而恥【惡衣惡食】者、
惡衣惡食を恥ずる者は、
粗末な衣服や、粗末な食事を気に掛けるようでは、
未足與議也。
未だ與(とも)に議(はか)るに足らざるなり。
共に理想を語り合うにはまだまだ、だな。
ここで云う「道」とは「学問修養の道」のことです。
あまり良い例えではありませんが、
ブランド品がどうのこうのとか、グルメがどうとか言って騒いでるようじゃ、話にならんな。
とでも言っているんじゃないでしょうか。