【一日(イチニチ)作(な)さざれば、百日(ヒャクニチ)食(く)らわず】と読みまして、
農民が一日耕作を休むと百日分の食糧をうしなうことになるという意味です。農繁期の大切さを説いた言葉です。
出典は『史記』趙世家です。
肅侯遊大陵、
粛侯(シュクコウ) 大陵(タイリヨウ)に游び
肅侯は大陵に遊び
出於鹿門、
鹿門(ロクモン)より出づ、
鹿門から出ようとした、
大戊午扣馬曰
大戊午(タイボウゴ)馬を扣(ひか)へて曰く
大戊午がその馬をひかえて言いました、
耕事方急
耕事(コウジ)方(まさ)に急なり
いまは農繁期です。
一日不作
一日作(な)さざれば
いたずらに人民を動員して一日耕作させなければ、
百日不食
百日食(く)らはず
百日の食糧をうしなう結果になります
肅侯下車謝
肅侯 車を下(お)りて謝す。
肅侯は車を降りて陳謝の意を表した。