【虎(とら)の尾(お)を履(ふ)む】と読みまして、非常な危険を冒すことのたとえです。
出典は『易経』履です。
『易経』では、礼にかなった態度を貫いていれば、たとえ虎の尾を踏んだとしても、噛みつかれることはない。という言い方になっています。
履、柔履剛也
履(リ)は柔にして剛を履(ふ)むなり
履(人の常に履むべき道。礼にあたる)をもって、
剛強の人に対しても礼にかなった柔順和悦の態度で接すれば
説而應乎乾
説(よろこ)びて乾に應ず
悦ばしいことであり乾(天の教えに)応じた行いであり、危険はない。
是以履虎尾不人亨
是(ここ)を以って虎の尾を履むも人を咥(くら)わず、亨(とお)るなり
だから、虎の尾を履みつけても虎から噛みつかれることはない。
亨(とお)るのである