【入(い)るを量(はか)りて以(もっ)て出(い)ずるを為(な)す】と読みまして、収入額をよく見定めてから、支出額を決めること、という意味です。
出典は『禮記:ライキ』王制篇です。
冢宰制國用、必於歳之杪。
冢宰(チョウサイ)、國用を制するは、必ず歳の杪(すゑ)に於いてす。
宰相が国家の費用を定めるには年末に行なう。
五穀皆入、然後制國用をす。
五穀皆入りて、然る後に、國用を制す。
収穫がすべて終わってから、国の経費を定める。
用地小大、視年之豊耗、
地の小大を用(もっ)て、年の豊耗(ホウコウ)を視(み)、
土地の大小広狭(コウキョウ)により、毎年の取れ高をよく見て、
以三十年通、制國用。
三十年の通(ツウ)を以って、國用を制す。
三十年間の平均によって、国の経費を定める。
量入以為出。
入るを量(はか)りて以って出(い)ずるを為す。
これを、収入額をよく見定めてから支出額を決める、というのである。