【口(くち)は乃(すなわ)ち心(こころ)の門(モン)なり。】と読みまして、口は心の出口であるから、慎重にしないと心に思っていることが全部出てしまいます、という意味です。
出典は『菜根譚』前集218条です。
口乃心之門。
口は乃(すなわ)ち心の門なり。
口というのは実は心の出口である。
守口不密、洩盡眞機。
口を守ること密ならざれば、真機(シンキ)を洩(もら)し尽(つく)す。
この口から出る言葉を、慎重に守らないと、自分の心の中にある「本心」が洩れて
無くなってしまう。
意乃心之足。
意は乃(すなわ)ち心の足なり。
意識こそ実は心の足、すなわち働きである。
防意不嚴、走盡邪蹊。
意を防(ふせ)ぐこと厳(ゲン)ならざれば、邪蹊(ジャケイ)を走(ゆ)き尽(つく)す。
この意識を厳しく制御していないと、邪(よこしま)な方向に走りつくしてしまいます。