【貧賤(ヒンセン)に安(やす)んじて以て自(みずか)ら樂しむ】と読みまして、貧賤の境遇にあっても、心安らかに楽しく暮らすことを言います。
出典は『詩經』王風です。
  蓋其夫既歸
  蓋(けだ)し其の夫既に歸る
     公務で出張していた夫が無事に帰宅し
  不以行役爲勞
  役に行くを以て勞と爲さずして
     又仕事に行くのも、苦労と思ってない
  而安於貧賤以自樂
  貧賤(ヒンセン)に安(やす)んじて以て自(みずか)ら樂しむ
     貧賤の境遇にあっても、心安らかに楽しく暮らしている
この詩は朱子によれば
     公務で出張していた夫が無事に帰宅し
     楽しげに笛で私を奥座敷から招いてくれる
     うれしいことよ
貧しくとも心楽しく平和に生きようとする若い下級役人の夫婦の姿を歌ったものである、と謂ってます。













 
 

















