【志、人の上に出ずるは、倨傲(キョゴウ)の想(ソウ)に非(あら)ず。】と読みまして、志が人より上に出ているからといって、決してそれは傲慢な想いではない、という意味です。
出典は『言志晩録』71条です。
志出人上、
志、人の上に出いずるは、
志が人より上に出ているからといって、
非倨傲之想。
倨傲(キョゴウ)の想(ソウ)に非(あら)ず。
決してそれは傲慢な想いではない。
身甘人後、
身、人後に甘んずるは、
また、身を持するに、
非萎苶之陋。
萎苶(イデツ)の陋(ロウ)に非ず。
人の後にいて別に不平を言わないのは、いじけた、醜い態度ではない。
佐藤一齊先生が言わんとしているのは
われわれは志を常に人の上に立てる高尚な意気と、身を人後に甘んずる謙虚な態度が必要である。
とのことだそうです。