【善に從うは登るが如く、惡に從うは崩(くず)るるが如し】と読みまして、人が善に従うことは山に登るようなものであり、善をなすのが難しく、悪におもむくことは、山が崩れ落ちるように容易(たやす)いことであり、悪いことは成しやすいという意味です。
出典は『国語』周語下です。p
春秋時代 B.C.510年 周の劉文公(リュウブンコウ)と萇弘(チョウコウ)が成周に城を築き諸侯を
会合させようとしたことに対して、衞の大夫彪傒(ヒュウケイ)が異論を唱えた場面です。
水火之所犯、
水火の犯す所も、
水火の害でさえ
猶不可救、
猶(な)ほ救ふべからず、
防ぐのが難しいのだから、
而況天乎。
而(しか)るを況(いは)んや天をや。
なおさらのことです、天が降した害なのですから。
諺曰、從善如登、從惡如崩。
諺(ことわざ)に曰く、善に從ふは登るが如く、惡に從ふは崩るるが如し。
こういう諺があります、
善に従うのは山を登るようなものだが、
悪に従うのは山が崩れるようなものである