【己（おのれ）を先（さき）にして人（ひと）を後（のち）にすること毋（な）かれ】と読みまして、自分のことを先にして、他人のことを後回しにしてはいけない、という意味です。

出典は『説苑：ゼイエン』政理です。
孔子の弟子の子貢が信陽の令（長官）に就任するに際して、孔子が子貢に与えた言葉です。

　　毋先己而後人，
　　己を先にして 人を後にすること毋(な）かれ
　　　　　自分を優先して、他人を後回しにしてはいけない。

　　擇言出之，
　　言（ことば）を擇（えら）びて之を出だす
　　　　　　よく言葉を選んで発言しなさい

　　令口如耳。
　　口をして耳の如くなら令（し）めよと。
　　　　　無駄口をたたかないで、まず、人の言うことを聞きなさい。