【十目(ジュウモク)の視(み)る所、十手(ジツシュ)の指(ゆび)さす所。】と、読みまして、心の中の不善は覆い隠すことが出来ないというのは、多くの目に見られ、多くの指にゆびさされるからである。
出典は【大学】傳第六章です。
【大学】は儒教の経書の一つで、南宋以降、『中庸』『論語』『孟子』と合わせて四書とされました。
もともとは『礼記』の一篇であり、曾子が作ったとか、秦漢の儒家によって作られた、とも言われて異論が多いです。
  曾子曰、
  曾子曰く、
     曾子がいいました、
  十目所視、十手所指、
  十目(ジュウモク)の視(み)る所、十手(ジュッシュ)の指さす所、
     多くの目にじっと見られている、多くの人から指さされていると思って、
  其厳乎。
  其れ嚴(ゲン)なるかな。
     まことに厳正で恐るべきものである。













 
 

















